小さな自社缶詰工場

株式会社シーライフは2017年に自社工場を設立し、目の前の海で獲れた新鮮な魚を材料とする缶詰を自社工場で製造しております。
オンラインショップで販売している缶詰は、自社製造の物です。

今では『缶詰屋さん』と思われているくらい、人気商品となりました。

そんなシーライフの缶詰事業についてのお話です。

シーライフが缶詰をつくり始めたきっかけ

島根県浜田市は古くから水産加工業が盛んな地で、昭和の時代には日本トップクラスの生産量を誇る缶詰工場を有する地でした。

しかし、昭和後期に浜田漁港の水揚げ不振と魚価の高騰により、数十社あった缶詰工場は市内だけではなく県内からも姿を消しました。

現在、弊社も含め多くの水産企業が干物産業を主にしていますが、浜田漁港には干物には向きませんが美味しい魚が多く水揚げされています。

ある時、漁師さんから「せっかく新鮮で美味しい魚が獲れるのに。なんとかならんかね」と相談を受けた私たちは、「そのような美味しい魚があるのならば!」と、新しい商品にチャレンジすることを決め、缶詰づくりを志しました。

地元を中心に多くの支援

缶詰製造機器の導入には、国からの補助金と、一般人からのクラウドファンディングで資金を集めました。

クラウドファンディングでは、全国各地から約70万円が集まりましたが、中でも積極的に支援を頂いたのが地元の方々でした。

「昔、浜田市の缶詰を食べていた」「缶詰工場で働いていた」「新しいご当地の特産品として期待しています」など嬉しい声を沢山いただきました。

TVや新聞でも数多く紹介してもらい、地元の新しい話題になりました。

缶詰製造工場新聞記事

試行錯誤の日々

缶詰の試作をするために、島根県水産技術センターの知識と機械をお借りして、約1年間ありとあらゆる魚介を缶詰にして研究しました。

缶詰は製造直後と実際に店頭に並ぶ頃とは味の漬かり具合に差が出るため、試食には期間と回数がかかりました。
試作する中で、浜田の魚の中でもサバやアジは脂ノリが大変よく、ジューシーな缶詰になることが発見できました。

数ある缶詰シリーズの中でも、やはり地元のブランド魚である「どんちっち3魚」の缶詰は特別な存在になっています。

どんちっち3魚セット

→「浜田港どんちっち3魚缶詰セット」商品ページ

魚の中でも水分や脂肪分が特に多い魚は加熱中に缶の中で身が溶けてしまうこともありました。
また魚によって塩の浸透度も異なる為に塩辛い缶詰ができてしまうこともありました。

今までに約100種類以上のバリエーションの魚と味付けを試してきたので、のどぐろやサバなどの有名魚種だけでなく、魚屋さんしか知らない珍しい魚も美味しく缶詰にすることが可能になっています。

何の魚なのかわからずに食べた魚屋さんがビックリされたことも多々あります。

機器を毎日点検してもらっていました

自社に機器を設置した後は、製罐する缶の大きさに合わせた数ミリ単位の微調整で何度となく失敗を重ねました。
時には、手間かけて作った約1000缶が僅かな閉め具合により、全缶破裂することもありました。

地元の修理会社さんに毎日点検をしてもらい、現在は不具合なく安全な缶を製造することが出来ています。
定期検査には機器メーカーの方にも来てもらっています。

ラベル貼りもがんばりました

ラベルを貼る作業も、製造スタート時は難しく時間もかかり従業員の負担になっていましたが、現在は慣れて発売当初よりも綺麗に早く貼ることができています。
TV放送直後には20代~70代の皆で協力して朝から晩まで貼り続けたこともあります。

製造の様子

シーライフの缶詰工場が一般的な缶詰工場と大きく異なる点は「生産量」です。

毎日何万缶と製造されている大手企業の缶詰と違い、弊社でつくる缶詰は1日平均300缶、月平均3,000缶ほどです。
魚を切る作業、缶に身を詰める作業は全て手作業で行い、缶の巻締は1缶ずつ小さな機械に通して丁寧に行っています。

少ない生産量だからこそ、鮮度を重視した缶詰づくりを心掛けています。

缶詰製造写真

朝届いた魚は午前中のうちに適当な大きさに切り分けられ、午後には缶の中に詰められます。
夕方には缶詰として完成されるので、魚が美味しい状態のまま閉じ込められています。

缶詰製造工場写真

私たちが普段している干物づくりと同じように、魚の鮮度を気にしながら短時間で加工しています。
2018年夏からはHACCP管理システムにより工程管理を行っています。

HACCP

商品について

新鮮な魚

シーライフの工場は港のすぐ側にあり、競り落とされた新鮮な魚が毎朝届けられます。

目利きに秀でた鮮魚屋さんが吟味した魚は、缶詰にするにはもったいないような品質の魚ばかりです。
中には、そのまま刺身で味わうことができる魚もあるのですが、私たちはあえて缶詰にします。

新鮮な魚

地元産の天然塩

浜田漁港の魚を使用し、漁港内で加工を行うのであれば、味付けする塩も地元産にこだわりたい。
私たちが選んだ塩は、日本海の海水を平窯で丁寧に炊き上げた自然海塩です。

海水のみで作られているため、まろやかな塩辛さで主役となる魚の旨味を更に引き立たせるのです。
魚にとって、育った海水でつくられた塩との相性は抜群です。

商品紹介

浜田港でとれた旬魚が主人公である水煮缶詰は、魚の美味しさを前面に押し出した控えめの塩味になっています。
骨も丸ごと入ってますが、高温調理されているのでそのまま召し上がっていただけます。

缶詰製造写真